2020.11.4 プレスリリース

【セミナー事後レポート】うるる代表の星が語るIPOの裏側 ~IPO後も攻め続け、より早く「人のチカラで世界を便利に」する決意~

株式会社うるる(東京都中央区、以下「うるる」)の代表取締役社長の 星 知也が、株式会社ZUU(本社:東京都目黒区、以下「ZUU」)の代表取締役の冨田 和成氏のファシリテーターのもと、『IPO経験者セミナーシリーズ 第2弾〜うるる 星代表が語るIPOの裏側〜』をテーマに、10月27日、オンラインセミナーに登壇いたしました(主催THE OWNER powered by ZUUM-A、共催ZUU online)。

本プレスリリースではセミナー当日の開催レポートをお送りいたします。

 

 

■創業時からIPOを意識 

うるるは2017年3月に東証マザーズに上場しています。北海道で社内創業しMBOを経て、2006年に東京に進出しています。

星「当時から、何の根拠もなく『2年後には上場するんだ』と意気込んでいました。当然のことですが、創業当時からプライベートと会社経費とを完全にわけて管理し、創業時から上場時の審査を意識した行動をしていました。」
当時、現在と比較すると資金調達市場は落ち着いていて、数千万調達できれば凄いといった雰囲気でした。うるるも20社ほどVCをまわって資金調達の相談をいたしましたが首を縦に振ってくれるところはありませんでした。今でこそ、クラウドソーシングやBPOといったビジネスは浸透していますが、当時はその可能性を中々理解していただけませんでした。ですので、自力で業績を上げるしかないと、2014年までは資金調達なしでビジネスを伸ばしていきました。」

 

■IPO前 厳しい上場の審査があったものの、“オンスケジュール“で上場を実現

その後、2014年になって、うるるはVCと事業会社から合計6.2億の出資を受けます。

星「その後は出資していただいたVCと二人三脚で2年後の上場を目指して体制構築や上場準備をしていきました。」

冨田氏「業績の伸びは右肩上がりのまま、順調にIPOまで持っていくことができたのでしょうか?上場のスケジュールがどんどん後ろ倒しになるケースも多いと聞きます。」と質問が投げかけられました。

星「結果的には、2014年に出資を受けた後、おおよそスケジュール通りにIPOすることができました。上場準備の際に一番ケアしていたのが、業績目標の部分です。1年~2年の上場審査の間に目標未達となるとIPOができなくなったり遅れたりするケースが多いと、証券会社やVCから聞いていました。
上場審査中、東証から数多く、それこそ数千の質問がきます。一般的には残業未払いなど労務系の質問が多いらしいのですが、うるるは上場を見越して1分単位で残業代を出ししっかりと管理していたので、労務関係の質問は数問で済みました。労務系は修正要請が入ると、修正した制度で実際に数か月運用してみましょうとなるとので、どんどん上場が遅れるのだと思います。」

 

■うるる事業の一番の理解者で上場への想いが強い社員をCFOに抜擢 

その後、視聴者から「上場にあたってCFO選定の注意点は何か」との質問がありました。

星「副社長の桶山をCFOに抜擢しました。彼は営業畑でして、金融知識が豊富とは言えない人間でした。もちろん、外部から金融知識ある方にジョインしていただく選択肢もあったのかもしれませんが、うるるの事業や組織のことなら何でも知っていて、何よりも上場への想いが強い桶山をCFOにしたのです。
結果的に、この人事は成功しまして、桶山はもともと大らかで細かなことが苦手な性格なのですが、その桶山が上場に向けてこれを遵守しろ、あれを守れと言い始めたので社内の人間もビックリして(笑)スムーズに体制構築できました。」

冨田氏「CFO選定の成功・失敗例は色々とありますが、IPO直前は特にCFOの人事に慎重になりますよね。IPOに向けて、最後は厳しい審査に踏ん張れる人じゃないといけない。うるるは、金融系や監査法人出身者をCFOにという王道のフォーメーションではなく上手くいった例になりますね。」

 

■上場後も攻めの姿勢 「人のチカラで世界を便利に」する世界をより早く実現する

星「上場の当日、東証がセレモニーをしてくれるのですが、とても感動してついに上場企業になったんだと気が引き締まりました。
上場後、業績は年15%ほどで成長して、順調と言えば順調だったのですが、このスピード感で本当に良いのかと疑問に思いまして。キャッシュを投資にまわして、赤字になったとしても開発や広告などに投資してビジネススピードを速めた方が結果的にはビジネスをスケールできると考えたのです。そこで、5カ年中長期計画を開示し、2年ほど赤字だけれども、その後黒字化する絵を描きました。発表当時、今まで4~5億黒字だったものを同程度赤字にするという話だったので、株主に心配され株価が下がりました。しかし、四半期ごとに中期計画の進捗推移を発表し計画通りにビジネスが進んでいることを株主に伝えて、今は株価が戻ってきています。」

冨田氏「上場後、そのように赤字化する投資をするのは怖くないですか?未上場会社の社長は、上場したら自由にチャレンジできないと言う人もいます。星さんの話を伺うに、チャレンジできないことはない、ということですね。」

星「はい、周りの経営者からはよくチャレンジしてくれたと言われました(笑)。そのような反応を頂くくらい攻めているんだと感じましたね。」

今後の展望について話が進みます。

星「うるるはクラウドワーカーを活用したCGS(Crowd Generated Serviceの略)を軸に、既存CGS事業である『入札情報速報サービス NJSS』やオフィスの電話一次取次サービス『fondesk』などは更なる飛躍をさせて、それらとは別に新規CGSをどんどん生み出していきます。新規CGSはうるるで創出するだけではなく、シナジー高い会社のM&Aも積極的にしようを考えています。
中小企業を中心に、DXができていない会社はまだ多くあります。うるるのCGS事業を活用してもらい、人のチカラのエッセンスを入れることで業務効率化や生産性をあげ、DXを更に推進できると思っています。」

 

星知也 プロフィール


1976年生、北海道札幌市出身。高校卒業後渡豪し、社名の由来となるエアーズロック(現地語で「うるる」)に感動。子育てや家族の介護などで外に働きに出られない方々が、在宅ワーカーとして収入を得られる世の中を作るために、帰国後に入社した会社で株式会社うるるを社内創業。2006年MBOにより独立し現職。受託事業であるBPO事業、在宅ワーカーと企業のマッチングサイトとして「シュフティ」を展開するクラウドソーシング事業、そしてシュフティのワーカーを活用して自社でサービスを展開するCGS事業の3つで、ビジョンである「人のチカラで世界を便利に」の実現を目指す。

 

冨田 和成 プロフィール


神奈川県出身。一橋大学経済学部卒業。大学在学中にIT分野で起業。
2006年 野村證券株式会社に入社。東京および海外における富裕層向けプライベートバンキング業務、ASEAN地域の経営戦略などを担当。国内外の上場企業オーナーや上場予備軍から中小企業オーナーとともに、上場後のエクイティストーリー戦略から上場準備・事業承継案件を多数手掛ける。
2013年4月 株式会社ZUUを設立、代表取締役に就任。月間利用者が1,000万人を超える経済金融メディア「ZUU online」を運営。複数のテクノロジー企業アワードにおいて上位入賞を果たし、会社設立から5年後の2018年6月に東京証券取引所マザーズへ上場。 著書に12万部を突破した『鬼速PDCA』をはじめ『図解 鬼速PDCA』『鬼速PDCA手帳』などがある。

 

会社概要
うるるグループ(https://www.uluru.biz/)
設立:2001年8月31日
所在地:東京都中央区晴海3丁目12-1 KDX晴海ビル9F
代表者名:星 知也
事業内容:
◆クラウドソーシング事業
・「シュフティ」の運営、自治体のひとり親支援事業などにおける在宅ワークプログラムの提供
◆CGS(Crowd Generated Service)事業
・fondesk事業(受電専門の電話代行サービス)
・NJSS事業(入札情報速報サービスの運営)
・えんフォト事業(幼稚園・保育園向け写真販売システム)
◆BPO事業 ※株式会社うるるBPOにて運営
・BPO事業(総合型アウトソーシング事業)

  

■報道関係者のお問い合せ先
株式会社うるる 広報室 担当:小林
TEL:03-6221-3069 E-Mail:pr@uluru.jp