2024.7.12 プレスリリース

【令和6年度】「国家予算トレンドとデータで見る官公庁入札」を発表 DX推進と生成AI活用関連の落札金額は年間約2,000億円にのぼり、 行政のデジタル化とAI技術の導入が重視される傾向が判明 〜NJSS入札リサーチセンターが国家予算のポイントと入札傾向を調査〜

労働力不足問題解決のリーディングカンパニーとして、複数のSaaSを展開する株式会社うるる(東京都中央区 代表取締役社長:星 知也)が運営する、入札情報速報サービス「NJSS(エヌジェス)」は、「NJSS入札リサーチセンター」(以下、「入札リサーチセンター」)が「令和6年度の国家予算トレンドとデータで見る官公庁入札」を公表したことをお知らせいたします。

※本調査は、全国の官公庁・自治体・外郭団体をはじめとした8,400機関から公示される入札案件を収集した「NJSS」の情報を元とした独自調査です。

令和6年度 国家予算トレンド 記事URL: https://research.njss.info/research/994036/

 

2024年3月28日、令和6年度の国家予算が成立しました。今回の当初予算の規模は112兆円余りで、2023年度の当初予算を下回ったものの、2年連続で110兆円を超えました。しかし、財源の3割以上を国債に依存する厳しい財政状況は依然として続いています。

 

令和6年度の予算は「歴史的な転換点の中、時代の変化に応じた先送りできない課題に挑戦し、変化の流れを掴み取る予算」とされています。この予算は、経済復興、環境対策、デジタル化の推進、防衛強化、社会保障の充実など、国内外の様々な課題に対応するための資金配分を行い、持続可能な成長と安定を目指します。

 

今回「入札リサーチセンター」では、「令和6年度予算のポイント(財務省)」の歳出分野で、政府が特に特徴として挙げている項目のうち、入札案件に関連しそうな分野をピックアップしました。

「入札リサーチセンター」が特に注目した分野は、以下の3つです。

 

① DX・地域創生

② GX・エネルギー・環境

③ 観光

 

これらの分野に関連するキーワードに基づいて公示されている入札案件を、入札情報速報サービス「NJSS」に登録されている案件情報から抽出し、「NJSS入札リサーチセンター」が調査・分析しました。

本リリースでは、その結果の報告と今年度の各カテゴリの入札動向の解説について一部を抜粋して紹介いたします。

 

■調査概要

【対象機関】
国・省庁、地方公共団体、外郭団体など、全国8,400機関

【集計期間】
案件公示日が2023年5月1日~2024年4月30日の案件を対象

※入札情報速報サービス「NJSS」で収集した案件情報に限る

【調査内容】
・各分野のカテゴリ別「公示案件数」
・各分野の主要キーワード「入札形式別 案件割合」
・各分野のカテゴリ別「落札金額」
・各分野のカテゴリ別「案件例」

 

■DX・地域創生分野の予算の概要と入札傾向

令和6年度国家予算では、デジタルトランスフォーメーション(DX)の推進を通じて、行政や公共サービスのオンライン化、スマートシティの構築を目指しています。この分野に関連する入札案件としては、行政システムのデジタル化やオンライン公共サービスプラットフォームの開発が挙げられます。

さらに、地方創生を促進するため、リモートワークや地方移住を支援するインフラ整備やサービス提供に関する入札案件も増加しています。地域経済の活性化と地域企業の支援に向けたプロジェクトとして、地域産業のデジタル化支援や地方企業向けのICT導入支援なども推進されています。

 

▼公示案件数(カテゴリ別)

DX・地方創生分野の直近1年間の公示案件数においては、「デジタル社会推進(DX)」が2,787件と最多で、行政と社会全体のデジタル化が強力に推進されています。地域経済活性化や生成AI活用、テレワーク推進の案件も多く、デジタル技術を活用した地域振興と新しい働き方の導入が進んでいることがわかります。

▼入札形式別 案件割合(カテゴリ別)

DX・地方創生分野における入札形式では、各カテゴリとも半数以上が競争性のある入札形式で実施されており、透明性が高いといえます。「デジタル社会推進(DX)」や「生成AI活用」では、一般競争入札と随意契約が多く、柔軟な調達が進められていると推測されます。「地域経済活性化」では一般競争入札が最も多く、次いで指名競争入札が多く行われており、競争性と専門性を重視した調達が行われているといえます。

 

▼合計落札金額

DX・地方創生分野において、最も高い落札金額を記録したのは「デジタル社会推進(DX)」で約1,145億円、次いで「生成AI活用」が約781億円です。これらの結果から、行政のデジタル化とAI技術の導入が特に重視されていることが伺えます。

 

▼入札案件の具体例

<デジタル社会推進(DX)>

・マイナポータル及びマイナンバーカード利用・活用促進に係る広報業務 / デジタル庁(案件詳細
・自治体DX(システム標準化・共通化)支援体制整備事業 / 島根県庁(案件詳細
・都市計画図書等デジタル化業務委託 / 相模原市役所(案件詳細

<生成AI活用>
・令和5年度「未来の教室」実証事業(生成AIを用いた教育サービスの検証) / 経済産業省(案件詳細
・AIを用いたFAQ検索システム構築・導入業務委託 / 秋田県庁(案件詳細
・教育庁AIチャットボット構築委託 / 東京都庁(案件詳細

<テレワーク推進>
・令和5年度テレワーク移住者交流会等実施業務 / 静岡県庁(案件詳細
・目黒区教育ICT環境整備及び利活用推進支援業務委託 / 目黒区役所(案件詳細
・甲賀市ワーク・ライフ・バランス推進事業業務委託 / 甲賀市役所(案件詳細

<地域経済活性化>
・地方創生SDGs官民連携プラットフォーム運営等委託業務 / 内閣府(案件詳細
・令和5年度 観光振興の土台づくりに向けた地域振興・連携促進事業 / 奈良県庁(案件詳細
・本巣市デジタル田園都市国家構想総合戦略策定支援業務 / 本巣市役所(案件詳細

 

その他、【②GX・エネルギー・環境】【③観光分野】についてのレポート詳細は、以下より詳細をご確認ください。

https://research.njss.info/research/994036/

 

■まとめ

令和6年度の国家予算は、112兆円を超える規模となっており、「歴史的な転換点の中、時代の変化に応じた先送りできない課題に挑戦し、変化の流れを掴み取るための予算」とされています。DX・地域創生、GX・エネルギー・環境、観光の分野も重点が置かれ、持続可能な成長と安定を図る施策が展開されています。

デジタル化の推進やエネルギー転換、観光インフラ整備などに多くの予算が割り当てられ、具体的な入札案件として行政システムのデジタル化、再生可能エネルギープロジェクト、観光施設の改修などが挙げられます。

これらの施策は、入札を通じて競争性と透明性を確保しながら進行しており、日本の経済と社会の持続可能な未来を支えるための重要な取り組みといえます。

 

「入札リサーチセンター」は、このように入札情報速報サービス「NJSS」で収集している過去15年間に及ぶ2,000万件以上の入札データを元に調査・分析をしていることを強みとしています。入札に関するデータ・傾向を広く共有し、入札の透明性を高めることで受注機会の増大をはかり、その結果として、今後も経済や社会の活性化に貢献し、豊かで持続可能な社会を目指してまいります。

 

【入札情報速報サービス「NJSS」とは】https://www.njss.info/
市場規模25兆円以上の、全国の官公庁・自治体・外郭団体をはじめとした全国8,400の機関の入札/落札情報を一括検索・管理できる業務支援サービス。役務から物品、建設・工事まで、あらゆる分野の入札情報が検索可能。情報はクラウドワーカーが目視・手作業で収集を行っているので、プログラムのみでは取得できない情報も網羅されていることが最大の特徴です。サービス開始は2008年と業界内でも長い実績を誇ります。また2023年7月からは、入札参加資格の管理業務を効率化し、入札参加機会ロスの防止を支援する「入札資格ポータル(β版)」(https://nsp.njss.info)の提供も開始しています。

 

【うるるグループ 概要】株式会社うるるhttps://www.uluru.biz/
設立:2001年2月31日
所在地:東京都中央区晴海3丁目12-1 KDX晴海ビル9F
代表者名:星 知也
事業内容:
◆CGS(Crowd Generated Service)事業 ※CGSとは、クラウドワーカーを活用したうるる独自のビジネスモデル
・電話代行サービス「fondesk(フォンデスク)
・入札情報速報サービス「NJSS(エヌジェス)」「nSearch(エヌ・サーチ)※1」
・幼稚園・保育園向け写真販売システム「えんフォト
・出張撮影サービス「OurPhoto(アワーフォト)※2」
◆クラウドソーシング事業
・プラットフォーム「シュフティ」の運営
◆BPO事業 ※3
・総合型アウトソーシング「うるるBPO
・高精度のAI-OCRサービス「eas(イース)
・障害者雇用トータル支援サービス「eas next(イース ネクスト)

※1 株式会社ブレインフィードにて運営
※2 OurPhoto株式会社にて運営
※3 株式会社うるるBPOにて運営

 

■サービスに関するお問い合わせ先
株式会社うるる 担当:長田
E-Mail:njss-research@uluru.jp

 

■報道関係者のお問い合せ先
株式会社うるる ブランド戦略部 広報:小林・高橋・岩田・古里
TEL:070-8803-4325 E-Mail : pr@uluru.jp